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故郷への帰省

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病になって初めて家族に会うとき

 Pくんの体調も落ち着いていたので、かねてより計画していた帰省をすることができました。Pくんはひとりで帰省し1週間滞在の予定でしたが、お姉さん宅に泊まるのでそこは安心しておまかせすることができました。

 やはり、ふだん会えていなかったので、お姉さんたちもがっしりとしたスポーツマン体型だった弟の外見が見違えるほど変わってしまった事に衝撃を受けていたようです。でも、積もる話をたくさんして、お墓参りをしたり、故郷のご友人たちともお会いできてPくんはとても喜んでいました。無事に帰ってきて、たくさん思い出を話をしてくれました。

私は相変わらず、親の入院付き添いなどで忙しくなり、月の半分くらいは家を空けることになりました。家に帰ってくると、いつもPくんは私を労ってくれて、その優しさがとても有り難く、緊張して頑張っていた体の力が抜けていくようで「ここが一番ほっとできる場所だな」と感じたものでした。

 Pくんは、病が落ち着いたこの頃から、なるべく故郷に帰る機会を増やしていました。遠方なので往復にかかる帰省費用はなかなかのものでしたが、何よりもPくんの心と体を元気にしてくれる、とても有り難く貴重なパワーをいただけていると感じていました。

(7.画像キャプション)

◎娘が招待してくれた会席料理のお店で

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◎コスモス咲く公園にて

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この記事を書いた人

ポエムと猫が好き。甘やかされて育った末っ子です。
高校生の時に出会ったPくんと結婚。お魚の骨は取ってから、甘栗の殻はむいてから…Pくんは父から受け継いだそんな習慣を完璧にこなしてくれました。おかげで、見事に世間知らずのまま中年と言われる年齢になってしまいました。
Pくんの病は、そんな私にとって人生初のあまりにも厳しい試練となりました。

この瞬間にも、どん底に突き落とされてお辛い状況の方たちがいるかもしれませんが、私の日記のどこかに小さな励ましとなることがあれば幸いです。

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