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退院しました

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術後は水も飲めない食べられない

 手術は、切り取った食道の代わりに胃の一部を食道に見立ててのどにつなげる、「胸腔鏡下胸部食道全摘」という類のものでした。大変な手術で、目覚めてからの痛みは本当につらそうでしたが、面会にいくたびに繋がれていた管が外れていき、日に日に回復していく様子を見るのはとても嬉しかったです。少しずつ歩くリハビリなどを行って、16日後に退院しました。

 その後、家で過ごしていましたが、食欲もなく水も飲みずらい状態が続きました。もちろん、術後にすぐ飲み食いできるとは思っていませんでしたが、このままどんどん痩せてしまったら…と思うと、いてもたってもいられない不安な気持ちになりました。

 この頃、どんなものなら喉を通るかわからなかったので、おかゆや野菜ジュースなどを作りいろいろ試していました。メーカーによる栄養補助ドリンクは、カロリーも栄養も取れるのですが、その甘すぎる味はPくんの口には合わなかったようです。工夫しながら手をかけて作ったものが飲み込めるかと言うとそうでもなく、手探りでやっていたので、私も試行錯誤の繰り返しでした。結局、私だけが栄養のある物を食べることになり、精神的には痩せる思いなのに、元気そうに体重は増えていく一方でした。

 食材や調味料について、無添加を心がけていたので、あらためて“体に良いものは高い”ということを実感。親戚や仲の良い友人には、本人が病のことを知らせていたので、体に良さそうな食材などを送ってくださり、それがとても有り難かったです。

後々医師から聞いたことですが、十分に体重(少し太り気味)と体力があったからこそ、抗がん剤による食欲不振の副作用や術後の体力低下などにも耐えられたということが言えるそうです。

体重-16kg(86kg→80kg→76kg→70kg)

術後、痛みで一番辛そうだった頃
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この記事を書いた人

ポエムと猫が好き。甘やかされて育った末っ子です。
高校生の時に出会ったPくんと結婚。お魚の骨は取ってから、甘栗の殻はむいてから…Pくんは父から受け継いだそんな習慣を完璧にこなしてくれました。おかげで、見事に世間知らずのまま中年と言われる年齢になってしまいました。
Pくんの病は、そんな私にとって人生初のあまりにも厳しい試練となりました。

この瞬間にも、どん底に突き落とされてお辛い状況の方たちがいるかもしれませんが、私の日記のどこかに小さな励ましとなることがあれば幸いです。

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